用語集

横浜・東日本銀が統合 地銀首位グループに

手形割引の栄光商事ニュース

 地方銀行大手の横浜銀行と東京都を主な地盤とする東日本銀行は、経営統合する方針を固めたようです。2016年春に共同持ち株会社をつくり、両行が傘下に入る案が有力なようです。統合後の総資産は16兆円弱となり、地銀首位グループとなります。地銀は人口減などで経営環境が厳しさを増しており、新たな持ち株会社はメガ銀行などと対抗する地銀再編の受け皿となる可能性があります。

 先月末、両行は経営統合へ向けて最終調整に入ったと金融当局に伝えました。横浜銀行の寺沢辰麿頭取と東日本銀行の石井道遠頭取が両行の機関決定を経て、月内に都内で記者会見して発表する予定です。持ち株会社の社名や統合比率は今後詰めていくようです。

 横浜銀行と東日本銀行の連結総資産は単純合算で15兆円を超えます。横浜銀行は銀行単体では既に総資産が地銀最大ですが、地銀グループとしても福岡銀行など3行を傘下に置く、ふくおかフィナンシャルグループ(FG、14兆1000億円強)を抜いて最大手になります。

 ふくおかFGは、2007年に福岡銀行が熊本ファミリー銀行(現・熊本銀行)と長崎県の親和銀行を統合して発足しました。横浜銀行と東日本銀行の経営統合はそれ以来の大型地銀再編となりますが、ふくおかFGは経営難の2行を福岡銀行が救済した色彩が強くありました。横浜銀行と東日本銀行は共に経営は健全で、大手地銀が将来の収益成長を目指して前向きな再編に踏み切るという新しい動きともいえます。

 発足する新グループは神奈川県と東京都を中心とする関東の全都県に280店舗超を擁する広域地銀になります。神奈川県で圧倒的な力をもつ横浜銀行と東京都や茨城県などに展開する東日本銀行は、店舗網や顧客を相互に補完し合えるとの期待があります。

 新設する持ち株会社の本部は都内に置く方向で調整しているようです。東京など首都圏は三菱UFJフィナンシャル・グループなど3メガ銀が強い経営基盤を持っていますが、横浜銀行と東日本銀行は営業網を組み合わせることで、きめ細かく企業融資や住宅ローンを提供して対抗するようです。首都圏では10月に東京都民銀行と八千代銀行が経営統合し東京TYフィナンシャルグループが発足したばかりで、地銀再編が相次ぐことになります。

 1990年代の不良債権問題を経て都市銀行や信託銀行、長期信用銀行は集約が進み、3メガ銀や巨大信託銀が生まれました。その半面、地銀・第二地銀は全国に105行が乱立しており、再編は遅れています。金融庁は中長期の成長を目指した再編を地銀各行に促しており、横浜銀と東日本銀の新グループは広域再編の先駆けになります。

[日本経済新聞より]

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